【シリーズSDGs】ゴール⑯ 平和と公正をすべての人に ~争いこそが最大の環境破壊~

 

荒木商会では、SDGsをシリーズ化してそれぞれのゴールを考えていくと共に、弊社での取り組みに紐づけて、ご紹介していく事にしております。また社員と共有することで、会社が向かう方向性の理解と、意識づけ、行動の伴う実践として取り組んでまいります。

 

【シリーズSDGs】

ゴール①『貧困をなくそう』

ゴール②『飢餓をゼロに』

ゴール③『すべての人に健康と福祉を』

ゴール④『質の高い教育をみんなに』

ゴール⑤『ジェンダー平等を実現しよう』

ゴール⑥『安全な水とトイレを世界中に』

ゴール⑦エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

ゴール⑧『働きがいも経済成長も』

ゴール⑨『産業と技術革新の基盤をつくろう』

ゴール⑩『人や国の不平等をなくそう』

ゴール⑪『住み続けられるまちづくりを』

ゴール⑫『つくる責任、つかう責任』

ゴール⑬『気候変動に具体的な対策を』

ゴール⑭『海の豊かさを守ろう』

ゴール⑮『陸の豊かさも守ろう』

ゴール⑯『平和と公正をすべての人に』

ゴール⑰『パートナーシップで目標を達成しよう』

 

 

◎ゴール⑯『平和と公正をすべての人に』

 

【シリーズSDGs】16個目のゴールは『平和と公正をすべての人に』です。

 

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。

 

ことを目的とされています。

 

2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻しました。

世界中でSDGsが叫ばれている今、また平和の祭典である北京オリンピックが閉会し、パラリンピックが開催されるまでのわずかなタイミングでの侵攻です。

 

このタイミングで、このゴールについて書く事は非常に心が痛みます。

しかしこのタイミングだからこそ、今一度考えなければいけない事があるのではないでしょうか。

 

◎日本は平和なのでしょうか?

 

世界中の多くの国々は、依然として長引く対立と暴力に直面しています。私たちの身近にはないだけで、多くの人々が今も闘いに明け暮れている。

 

これは制度が脆弱であること、司法や情報、その他の基本的自由がないことが原因です。

 

世界での殺人事件の犠牲者数は、2008年から2014年にかけては比較的安定していました。それでも開発途上国における殺人率は先進国の2倍で、後発開発途上国ではその率はさらに上昇しています。

 

世界では人身売買が未だに行われています。2011年の時点でその犠牲者の34%は子供たちでした。

 

では、日本は平和なのでしょうか?

 

敗戦国である日本は、戦争により多くの事を学び変化してきた国の筆頭だと考えます。戦争により唯一の被爆国である日本には、数多くの平和を象徴する記念公園が存在します。

世界中から見れば、今の日本は平和な国に見えるでしょう。

 

日本国憲法では3原則が定められています。

・国民主権(国の政治のあり方を決める力は、わたしたち国民にある)

・基本的人権の尊重(人が生まれながらにして持つ権利を尊重すること)

・平和主義(戦争の放棄や、陸軍・海軍・空軍などの戦力を持たないこと)

 

しかし、私たちが暮らす日本でも、残酷な事件は毎日のように報道されています。

 

制度があり、憲法があり、法律があっても、『平和と公正をすべての人に』このゴールは達成できているとは言えません。

 

◎『世界平和度指数』とは?

※「2021 GLOBAL PEACE INDEX – Vision of Humanity」より引用させていただきました。

 

世界の平和をはかる指数として、世界平和指数(Global Peace Index)があります。

イギリスのエコノミスト紙が24項目にわたって144カ国を対象に分析し、各国や地域がどれくらい平和かを相対的に数値化することを試みた指数です。

 

緑色は平和指数が高く、黄色から赤色にかけて平和指数は低くなります。

指数が高ければより平和に近く、低ければ争いなどが多く平和ではないことを示しています。

 

2021年日本は12位です。2019年の9位から少し下がっています。

1位アイスランド、2位ニュージーランド、3位デンマーク、4位ポルトガル、5位スロベニア、6位オーストリア、7スイス、8位アイルランド、9位チェコ、10位カナダ、11位シンガポールとなっています。これらの国々は争いや内紛などもなく比較的平和な国と言えるでしょう。

 

ちなみに、ロシアは154位、ウクライナは142位とかなり平和指数が低くなっています。正に争いごとの真っ只中です。

 

この指数は治安ランキングではないので、1位のアイスランド以外は日本よりも犯罪発生率がかなり高いため、参考程度の指数となります。

 

◎『平和』とは?

 

『平和』とはどんな状態のことを言うのでしょうか?

 

ゴール⑯のテーマは英語で、『Peace、Justice And Strong Institutions』です。

日本語では、『平和と公正をすべての人に』と訳されています。

(Peaceは平和、Justiceは公正や司法、Strongは強い、Institutionsは法律・制度)

 

国語辞典によると

『平和』とは、おだやかで変わりないこと。戦争がなくて世が平穏であること。

『公正』とは、かたよりなく平等であること。

とされています。

 

『すべての人が法律や制度で守られる、平和で平等な社会』を創り出す必要があります。

 

日本は日本国憲法に基づき、国民の平等が守られています。

 

世界にはこのような制度や、法律、裁判などの司法制度が確立されていない国がまだまだたくさんあります。国家の価値観や法律、仕組み、制度、思想は、文化や宗教も変われば違っていて当たり前ですが、人間としての基本的な平等や公正は、すべての人が取り残されずに守られるべき社会が創られていく必要があります。

 

◎なぜ紛争や戦争がなくならないのか?

 

世界の国々は、世界平和のために様々な活動を行ってきました。それでも、世界各地では紛争、戦争、内紛が後を絶ちません。年間15万人以上の人々が争いによって命を落とし、危険な生活を送っています。

 

家族や家を失ったり、所得が十分でない為に危険な仕事をさせられたりする子供達もいます。誘拐や殺害など人権侵害が日常的に行われています。

 

日本でもDV被害に合っている女性や、虐待を受けている子供たちがいることは日々のニュースで報道されています。

 

争いがおこる原因は、領土や資源をめぐる争い、民族や宗教の違いによる対立など様々です。国同士の争いや、独裁政権下にあることで、国に対しする反対運動が内戦に発展することもあります。

 

平和を実現する為には、内紛や戦争を終わらせるために、根本的な問題の解決が必要です。

 

◎不正や腐敗がもたらす社会への影響

 

『公正』とはどういうことを言うのでしょうか?

 

『公正』の反対は『不正』で、法律や道徳に背く不正な行いです。

国に限らずですが、権力者や体制が慢性的に劣化し、腐敗すると不正行為が横行します。

 

世界中で問題になっているのが、汚職などの不正行為により社会・経済・環境などの発展を遅らせることです。腐敗による経済損失は、世界全体で少なくとも年間2兆6000億ドル(約288兆円)に及ぶそうです。特に開発途上国では汚職や賄賂等の不正が行われています。

 

世界各国の腐敗を監視する『トランスペアレンシー・インターナショナル』は腐敗認識指数(CPI)を発表しています。2019年の報告で日本は100点満点中「73.0」で、世界で20位でした。

 

1位はデンマーク・ニュージーランド(87.0)、3位がフィンランド(86.0)4位はシンガポール・スウェーデン・スイス(85.0)、アメリカ(69.0)は23位です。

 

先に紹介した『世界平和指数』と上位国は被りますので、『平和と公正』は、非常に密接した関係にあることが分かります。

 

◎世界が『平和と公正』であるために

 

日本でも日々悲しい事件が起こっています。

 

その度に法律が改正されたり、制度を改めたり、罰則を厳しくしたりして、次に同じことが起こらないように対策が講じられています。

 

世界中から見れば、日本は比較的平和で公正な国です。

 

なぜなら日本は日本国憲法により、国民に主権があり、基本的人権が尊重され、平和主義を掲げられているからです。いわゆる国のルールが明確に存在します。また、日本は島国であり国境が海によって線引きされており、単一民族であることが言えます。

 

世界中では、人種や民族、社会的地位などによる差別や偏見によって、個人の基本的人権が尊重されていない国が多くあります。

 

司法制度が整っていなかったり、あってもだれでも利用できる環境になかったり、正当な裁判が受けられなかったりしています。これらは情報です。必要な知識や情報を得られる環境を築く事も必要です。だからSDGsは全てのゴールが繋がっているのです。

 

国単位の大きな話だけではなく、身近な暴力として日本でも『いじめ』の問題はなくなりません。弱い立場の人たちでも、誰に対しても自分の思っていることを素直に伝えられる未来を創る事が必要です。

 

どんな国でも、どんな人でも、『平和で公正』であるためには、人権侵害をなくし、すべての人に基本的人権を保障する世の中にしていかなければいけません。

 

戦争や内戦、紛争などの争いこそが最大の環境破壊であると言えます。

 

 

被害者がいるということは、加害者がいる事実があります。被害者が自分から立ち上がることで少しは変えていけるかもしれません。しかし、被害者、加害者だけではなく、周りにいるみんなの意識や行動を変えていく事で変化することもあります。自らの主張だけではなく、相手の主張を聞くことで対立をなくしていく事もできると思います。

 

 

※国際連合広報センター 持続可能な開発目標(SDGs)より引用

※以下の参考書から引用、参考にさせていただきました。ありがとうございます。

SDGsがわかる本

SDGsのきほん 未来のための17の目標 目標16 平和と公正をすべての人に

図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」がわかる本