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【シリーズSDGs】ゴール⑪ 住み続けられるまちづくりを ~住みたい所に住み、幸せに暮らす~

SDGsお知らせ 2021.12.13

 

荒木商会では、SDGsをシリーズ化してそれぞれのゴールを考えていくと共に、弊社での取り組みに紐づけて、ご紹介していく事にしております。また社員と共有することで、会社が向かう方向性の理解と、意識づけ、行動の伴う実践として取り組んでまいります。

 

【シリーズSDGs】

ゴール①『貧困をなくそう』

ゴール②『飢餓をゼロに』

ゴール③『すべての人に健康と福祉を』

ゴール④『質の高い教育をみんなに』

ゴール⑤『ジェンダー平等を実現しよう』

ゴール⑥『安全な水とトイレを世界中に』

ゴール⑦エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

ゴール⑧『働きがいも経済成長も』

ゴール⑨『産業と技術革新の基盤をつくろう』

ゴール⑩『人や国の不平等をなくそう』

ゴール⑪『住み続けられるまちづくりを』

ゴール⑫『つくる責任、つかう責任』

ゴール⑬『気候変動に具体的な対策を』

ゴール⑭『海の豊かさを守ろう』

ゴール⑮『陸の豊かさも守ろう』

ゴール⑯『平和と公正をすべての人に』

ゴール⑰『パートナーシップで目標を達成しよう』

 

 

◎ゴール⑪『住み続けられるまちづくりを』

【シリーズSDGs】11個目のゴールは『住み続けられるまちづくりを』です。

 

包摂的で安全かつ強靭(リジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。

 

ことが目的です。

 

ゴール⑨の包摂的で安全なインフラ構築とも密接なつながりがあるゴールです。

 

『将来、私たちが暮らす街はどうなっているのが理想でしょうか?』

 

地球には海があり、緑があり、世界中には広大な大地が広がっています。

 

にもかかわらず、陸地のたった3%の都市に、世界人口の約半分、35億人もの人々が暮らしています。そして、世界エネルギーの60~80%を消費し、炭素放出量は75%にも達しています。

 

問題になっているのは、スラムと限界集落です。

日本でも都市部に人口が集中し、地方の農山村部には限界集落が生まれています。

 

◎世界で広がるスラムの現状

世界人口の半分以上が都市に住んでいる現状から、今後2030年までには10人に6人が都市住民になると予想されています。人々は、よりよい生活を求めて都市へ移住し、都市人口が増えます。しかし、住宅問題は厳しさを増しています。

 

2014年、都市人口の30%はスラムのような状態の下に生活していました。8億8000万以上の人々がスラムに住み、都市に住む人々の約半数が、WHOが設定する安全基準のおよそ2.5倍レベルの大気汚染にさらされていました。

 

都市部にある貧しい人たちが集まって住んでいる地域を『スラム』といいます。

 

アジア、アフリカ、南アメリカなどの開発途上国では、農山村部などの地方から都会へ出てきてスラムに住みつく貧しい人々がどんどん増えています。

 

地方で人口が増加すると、畑を持てない人が出てきます。森を切り開いて畑を作ったり、痩せた土地で無理に作物を育てたり、家畜を飼ったりすると、土地が荒れて作物ができなくなってしまいます。

 

そこで人々は、仕事の見つかりそうな都市部へと流れてくるようになりますが、思うように仕事を見つけることができなかった人は、生活ができなくなりスラムに住みつくようになります。

 

また、大きくなりすぎた都市にはスラム街ができ、治安が乱れて、人々の安心や安全が脅かされます。スラムに住む人々は貧しく、中には家のない人もいます。公害で空気や水が汚れ自然が破壊されています。水道も下水もないところも多く、衛生状態もよくありません。

 

農村から都市部に移り住んだからと言って、みなが幸せになれるとは限らないのです。

 

◎日本が抱える限界集落と消滅可能性都市

若い人々が農山村部から都市部へ移住が進むことで、過疎化が進みます。加えて、日本で加速する少子高齢化により、冠婚葬祭などの社会生活や地域社会の維持が難しくなった集落を『限界集落』と呼びます。

 

様々な意味で、共同体として存続することが限界に達していることからその名前がつきました。子供がおらず、1人暮らしの高齢者などが多く、生活に様々な不自由を抱えた病気の人も少なくありません。

 

主に山間地や離島などで目立つ限界集落は、ついに限界を超えた場合、『消滅集落』への道を歩むことになります。

 

2014年の国勢調査をもとに、2040年までに全国1800市町村のうち約半数(896市町村)が消滅する恐れがあると発表されました。2040年に20~39歳の女性人口が半減する自治体を、人口減少のため存続できない『消滅可能性都市』とされています。

 

富山県では、15都市中5都市が選ばれました。※20~39歳の女性人口減少率50%以上の市町村。

朝日町(-65.8%)、南砺市(-61.0%)、氷見市(-57.2%)、小矢部市(-54.8%)、上市町(-51.9%)が該当します。

 

◎世界最大都市圏『東京・横浜』と10大都市圏

人間の歴史において、長らく都市に住む人は少数派でした。2008年にはじめて世界の半数が都市に住むようになり、その後も増え続けています。

 

現在、東京・横浜が世界最大の都市圏(都市的地域)です。都市的地域とは、原則として400人/km2以上の人口密度を有する、建物が連続する地域のことを指します。

 

世界の10大都市圏は以下の通りです。※アメリカの都市政策アナリスト兼学者『ウェンデル・コックス』試算より

 

①東京・横浜(日本)3,850万人

②ジャカルタ(インドネシア)3,436万人

③デリー(インド)2,812万人

④マニラ(フィリピン)2,506万人

⑤ソウル・仁川(韓国)2,431万人

⑥ムンバイ(インド)2,364万人

⑦上海(中国)2,212万人

⑧ニューヨーク(アメリカ)2,104万人

⑨サンパウロ(ブラジル)2,093万人

⑩メキシコシティ(メキシコ)2,039万人

・・・・・

⑭大阪・神戸・京都(日本)1,715万人

 

上位ほとんどをアジアが占めています。スラムに暮らす人は世界で8億2,800万人もいると言われ、多くが東アジア、東南アジアの大都市に住んでいます。

 

急成長を遂げているアフリカの都市と同様に、経済活動、生活の質、環境の為に、上下水道や交通網整備などが必要です。

 

◎私たちが住む理想の街とは?北海道下川町の取組み

果たして、都市部に住むことだけが幸せなのでしょうか?

 

地方や農村でも都市の便利さや楽しさを味わうことができれば、地方や農村に住みながら、都市的な魅力を享受できるようになります。

 

『住みたいところに住んで、そこで幸せに暮らす』事も実現できるのです。

 

北海道にある下川町は、人口3,300人、約9割が森林という小さな町です。1980年には人口減少率が北海道1位と急激な過疎化が進んでいました。

 

それを何とかしようとして町民は知恵を絞りました。2001年からは、『経済、社会、環境の調和による持続可能な地域社会づくり』という考え方のもとに取組みを重ね、森林バイオマスの利用で町全体の熱需要の約49%を自給したり、木材を活用した新しい産業をおこし雇用を生み出したりして、移住してくれる人も増えるなど、成果を上げてきました。

 

これらの取組みが評価されて、2017年『第一回ジャパンSDGsアワード』総理大臣賞を受賞しました。

詳しくはコチラから

 

 

都市化(町や都市が形成され、より多くの人が中心地に住んで働くようになり、人口が集中するプロセス)は、21世紀のグローバルな傾向です。経済生産性、包摂的な成長、環境維持を高めるために利用しうる変革の力が必要です。

 

SDGs⑪のゴールは、革新と雇用を生み出し、地域の団結と個人の安全を育成することです。その為に、都市及び他の人間居住地を新しくし、計画することを目指します。

 

では、皆さんは、『将来、自分たちが暮らす街はどうなっているのが理想でしょうか?』

 

 

あらゆる人が『将来自分が住む街はこうなって欲しい』を考えることが大切で、語り合い、お互いに共感しながら日々できることに取り組んでいきましょう。一人ひとりの活動は小さくても、未来は変わると信じて行動すれば、最後には理想の未来は作れる。『為せば成る、為さねば成らぬ、何事も』ですね。

 

 

※国際連合広報センター 持続可能な開発目標(SDGs)より引用

※参考書

SDGsがわかる本

図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」がわかる本

 

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